炬燵談義
今年の冬はここテキサスでも何十年振りかの大寒波にみまわれ散々だった。冬来たりなば春遠からじとは言え、今年程春の陽光が待たれる年も珍しい。とは言え、寒い冬の暖の取り方は「ところ変われば品変わる」ごとく千差万別。こちらではセントラルヒーティングが一般的だが、暖炉や薪ストーブも根強い人気がある。何故か石油ストーブはあってもあまり流行らない。最近ではホットカーペットの人気が出てきたようだが、日本の冬の風物詩と言ったらやはり「炬燵」である。毎年、晩秋から初冬にかけてオヤジが押入れから炬燵を引っ張り出し、居間に据え付けるのが待ちきれなかったのが今は懐かしい思い出である。
大学時代は雪国で過ごしたため、四畳半の部屋に炬燵は必需品であったし炬燵を中心としての生活はとても嬉しかった。
アメリカの部屋は広すぎて落ち着かない(笑い)だから貧乏性かも知れないけど、この大陸に何十年住もうと日本で培った「四畳半的発想」は中々抜けない。で、今はインテリアにウルサかった女房が逝ったので、彼女が使ったウォーキングクロゼット利用を思いついた。広さが5畳くらいあるので雰囲気は十分、早速ここに炬燵を入れ込んだ。そして添付写真のごとくワン公達まで集まって来る。ここはテキサスの草原のド真ん中、炬燵に入り窓からの冬枯れの牧場の景色を見ながらまったりワインを飲むのもまた乙なものである。