今までに経験したことのない年末年始だった。 人並みにやった事といえば、年越しそばを食べ、初日の出を拝み、 雑煮を食べただけ。 いや祖国より遥かに離れた異国に住んでいるんだから、 行事としてはそれで十分だったのかも知れない。
クリスマス前には30年ぶりと言われる大寒波の来襲。 樹氷が出来その重みで牧場内の大木が倒れたり、 多くの枝が裂けた。今だにその後片付けが続いている。 零下15度にもなったので寒さに耐え切れず生後一週間の子牛が死 んでしまった。母親は三日三晩、子牛が死んだ場所で泣き続けた。 ゆえに、私は動物にも感情があるとの思いをますます強くした。
先週もまた寒波がやって来た。 今度は私の住む馬小屋の水道管が破裂してワンルームマンション( 笑い)が水浸しとなり、今だ復旧のメドは付いていない。ホームレス状態ではある。
と言う事で年明け早々も踏んだり蹴ったりになったけれど、 モノは考えよう。あまり何事も順調に行くと「好事、魔多し」 ということがあるからこのくらいがバランスがとれていいんではと 自分に言い聞かせている。でもシャクにさわったので、 今年はもう一度正月をやり直した。 今度はワン公も仲間に入れてやった。年に一度のお祝いだから、 久し振りに人間さんの食物である豚丼をお年玉としてやったら写真 のように大喜び。
ママが生きていたらドッグフードを食べなくなるからと言って絶対 に実現しなかったことだろうけど、 若夫婦はそんなことはお構いなし。 我が家庭の伝統や規律も徐々に崩壊しつつあるが、 これが世代交代というものなんだろうなあと、 パパも変に納得している。