ここアメリカでは毎年11月末の感謝祭からクリスマス、そして元旦に至るまでの1ヶ月余、国中がお祭り気分になる。と同時にこの時期になると感じるのだが、年々派出になってくる夜のイルミネーション。ショッピングセンターやイベント会場のみならず、一般の家庭までも、どんどんイルミネーションが増え、時間も長くなってきている。昔はクリスマスの1週間前くらいからだったのが、今は1ヶ月前からである。本来、クリスマスのメイン会場であるはずの教会は、逆に質素。(笑い)
クリスマスには幸せでなきゃならないと言う義務があるみたいな世間の空気や経済の戦略は正直イヤだけど、例えばデパートなど戦略を仕掛ける側としては イベントのお陰で集客やお客様へのサービスのきっかけが増え、売り上げ上々。経済貢献効果のメリットはあるということなんだと思う。何かにかこつけて、イベントを楽しみたい、経済効果を高めたい。この感情は、宗教には関係ないと思うようになってきた。(笑い)
この国に住んで40年。でも今だに私は、日本的な無神教、多神教の曖昧さを貫いている。(笑い)面倒臭いことが嫌いな生来の性格によるものかも知れない。そう言った意味ではなんでもありの日本が好きである。例えば本気でクリスマスを祝おうと思ったら本気でマジでクリスチャンにならねば格好がつかない。
でもそこで、日本人のいい加減さというか曖昧さというか手前味噌の発想が出て来る。八百万の神様という根本的思想があるのかないのか、抵抗せず、改宗もせず、日本風のイベントにして楽しんでしまう日本人の柔軟性、とても良いと思う。何でもアリかよ?って。(再び笑い) いろんな神様にお世話になりましてありがたいことです、そう言って今年もまた我が家では恒例のクリスマスツリーを飾ったのである。アーメンと合掌をゴチャ混ぜにして。